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仕事でかける電話が苦手な人へ、世代間のコミュニケーションギャップを克服する方法

20代の読者の皆さんの中には、仕事で電話をかけることに苦手意識を持っている方がいらっしゃるのではないでしょうか。できることならメールにしたい……とはいえ、上司世代にはメールより電話派という方もまだまだ多いもの。これらの世代間コミュニケーションギャップに悩まされている皆様へ、キャリアカウンセラーが克服するためのコツをアドバイスします。

20代と上司世代、「育った環境」の違い

筆者も、上司世代にあたる方々から「自分の部下がオフィスにかかってきた電話をとろうとしない」「顧客に訪問予定を入れる際、直接電話をするのが当然だと思っているが、近頃の若手社員はメールで済まそうとする」といった相談を受けることがあります。

それもそのはず、現在の20代はメールやSNSに慣れ親しんだ世代です。コミュニケーションは携帯電話が前提であり、その携帯電話も「知らない人とコミュニケーションをするツール」としては認識していないケースが多いのではないでしょうか。自宅で固定電話を使う機会もなかったり、そもそも固定電話自体が置かれていなかったりという方も増えています。

一方の上司世代は、自宅には固定電話が当然あり、メールよりも直接対話を重視する世代です。これら「育った環境」の違いが、世代間のコミュニケーションギャップにつながっていると言えます。

コミュニケーションギャップが引き起こす仕事上のストレス

コミュニケーションギャップが引き起こす実例をひとつご紹介しましょう。

上司Aさん(40代)は、部下の若手社員Bさんに取引先C社の課長Dさん(40代)への連絡を頼みました。本来でしたらAさんが直接Dさんに連絡をすべきところですが、外出予定が夕方まで入っており時間がとれないと感じたAさんは、Bさんに次のように頼みました。

「取引先C社の課長Dさんにコンタクトをとって、次の訪問予定を決めておいてほしい。私は、●日13時からと、▲日11時から会議が入っているから、そのほかの日程であれば問題ないと伝えてもらえるかな」

DさんとBさんとは、面識はありません。上司のAさんがDさんに送ったメールを「CC」で受け取ったことがあったことから、BさんはDさんに直接メールを送って日程を確認し、Dさんからの返信をAさんに転送したのでした。

この対応に、Aさんはびっくりし、Bさんを怒鳴りつけました。Aさんは当然、Dさんに電話をかけて確認をするものだと思っていたのです。「面識のない相手にいきなりメールだけ送るのでは失礼に当たるからまずは電話を入れるべき」であり、かつ、自身への報告も直接されるものと思っていたのです。しかし、メール世代のBさんにはその発想はありませんでしたので、怒鳴られたことにショックを受けてしまいました。

上司の観察・分析、していますか?

このようなコミュニケーションギャップを克服するコツとしては、上司自身を観察、分析した上で、相手の目線に極力合わせた物事の伝え方や仕事の仕方を工夫することです。

先ほどの若手社員Bさんからすると、「上司が取引先C社のDさんへの連絡を頼む際に、電話を入れるように指示をしてくれればいいのに」と思うでしょう。それもごもっともなのですが、相手の言動をすぐに変えることは非常に難しいものです。

また、コミュニケーションというものは必ず双方に何かしらの問題があるともいえます。たとえばBさんが「取引先C社のDさんへ連絡しておきます。直接お会いしたことがないのですが、メールで大丈夫でしょうか?」と事前に確認していたら、上司との考えのギャップを未然に防ぐことができたでしょう。その「確認」ができるかどうかは、普段からの上司観察・分析がものをいいます。

同世代が集まる学校とは違い、企業・組織には世代や立場の異なる方々が集まっています。自分の立場で考えて当然のことでも、上司の立場で考えたら「違和感」につながることもたくさんあるものです。どちらが良い・悪いということでは必ずしもありませんが、円滑なコミュニケーションのためには上司を「知る」ことが第一歩なのです。

浅賀 桃子
浅賀 桃子

慶應義塾大学卒業後、ITコンサルティング会社人事などを経てカウンセラーとして独立。2014年ベリテワークス株式会社として法人化。ビジネスパーソンのメンタル不調者やキャリアチェンジに悩む方のケアを中心に、カウンセリング実績5,000名超。予防カウンセリングに強みを持ち、ストレス・メンタルヘルス・キャリアデザインなどのセミナー多数開催。CDA登録キャリア・コンサルタント、メンタルヘルス・マネジメント検定I種、ストレスマネジメントファシリテーターなどの資格を持つ。

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