卒業後3年以内の転職では、大手企業は無理?キャリアカウンセリングの事例からみる成功のコツ

新卒時に中小企業に入社後3年以内の、いわゆる第二新卒としての転職を考えている方々から「大手企業への転職を狙っているが無理なのか」と相談されるケースがあります。しかし、必ずしもあきらめる必要はありません。キャリアカウンセリングの事例から、大手企業への転職成功のコツを考えます。

中小企業から大手企業への転職成功事例

① Aさん(25歳)の事例:
Aさんは、新卒での就職活動時には大手企業を中心に選考を受けていました。しかし残念ながらすべて不採用となり、結果社員数150名のベンチャー企業に入社しました。

このベンチャー企業の販売職として勤務して2年半になるAさん。人材定着度が低く、深夜残業が続く日々の中、必死で働いてきました。どうやったらお客様に気持ちよく買い物をしていただけるのかを考え実践する姿勢は上長からも評価されてはいたものの、会社の業績はなかなか上がらず不安に感じることが増えてきました。そして入社3年目になりとうとう賞与がカットされるなど、待遇が大きく悪化してきました。上長からも「まだ若いのだから、もっと業績のよい大きな会社でも頑張れるのではないか」と言われたこともあり、新卒時代にも強い関心を持っていた大手企業への転職を検討するようになりました。

はじめは「新卒時代にも入れず、2年半あまり頑張ったとはいえベンチャー企業での経験しかない。自分は評価してもらえるのだろうか」と不安そうだったAさんでしたが、「お客様に気持ちよく買い物をしてもらうために自分なりに考え実践し続け、上長にも評価されていた」という点を高く評価されたのでした。さらに、人材定着度が低い中2年半頑張り、販売職としての経験を実直に積んだ点も好印象を受け、結局3社の大手企業から内定をもらうことができたのです。

「学生時代は、ただの憧れからなんとなく大手企業ばかり受けていたような気がします。社会人になってベンチャー企業で働く中で、ベンチャー企業の良さもわかりつつ、自分が働くうえで大切にしたいことも、徐々に見えてきたような気がします」と、Aさんはおっしゃっていました。

② Bさん(24歳)の事例:
Bさんは新卒での就職活動時に、大手企業と従業員数20名の中小企業の両方から内定をもらっていました。そして、「中小企業であれば若いうちから幅広く業務を任せてもらえそうだ」と思い、中小企業に入社したのでした。この職場は非常にアットホームで、Bさんもすぐに職場になじむことができました。そして入社からの1年間で担当した業務は、総務・労務管理・社内イントラネットの更新・広報担当補佐。Bさんの予想通り、入社して間もないころから多くの業務を担当することとなりました。

入社2年目となり、Bさんはだんだん「もっと深く専門性をもって仕事をしたい」と思うようになりました。総務も労務管理も広報も、補佐という形で幅広くやれてやりがいはそれなりにあったものの、特に「労務管理」の業務経験を深めたいという気持ちが強くなったのです。しかし小さな会社ですから「これだけをやっていればよい」というわけにはいかず、専門性がなかなか深められないように感じていたのです。

Bさんは大手企業も含めて転職活動を開始。「あれもこれも中途半端だと思われないか?」と心配していたBさんをしり目に、面接はとんとん拍子に進み、無事に内定をもらうことができました。

内定を出した大手企業の人事担当者に、Bさんの評価点をきいてみたところ「第二新卒としての採用で、そこまで専門的な知識があるとは我々も想定はしていなかったので問題ない。評価したのは、これまで幅広く業務を担当していたことから、ずっと労務管理の仕事をしている人とは違う発想があると感じたこと。総務的な視点、広報的な視点も自然と持ち合わせているので、新たな刺激を部署内にもたらせてくれると期待が持てた」とのことでした。

大手への転職を成功させるコツ

Aさん、Bさんの事例をご紹介しました。

このように、ご本人が心配している以上に新卒時の企業規模に関してはさほど重要視されないことが多いものです。大切なのは企業規模よりも、新卒時の会社での経験の部分です。これまでどのような仕事をしてきて、その仕事でどのようなことを学んだのか、その経験が転職先で活かせそうかどうか。この部分を、人事は注目しているのです。

さらに「なんとなく大手企業に行きたい」というような志望動機がはっきりしないようでは転職は難しいでしょう。転職を考える前に、自分のやりたいことを今一度整理し、何を学んで、何を今後活かしていきたいのかについて考えることが大切です。これらの基本ができていれば、大手企業への転職可能性もみえてくるでしょう。

浅賀 桃子
浅賀 桃子

慶應義塾大学卒業後、ITコンサルティング会社人事などを経てカウンセラーとして独立。2014年ベリテワークス株式会社として法人化。ビジネスパーソンのメンタル不調者やキャリアチェンジに悩む方のケアを中心に、カウンセリング実績5,000名超。予防カウンセリングに強みを持ち、ストレス・メンタルヘルス・キャリアデザインなどのセミナー多数開催。CDA登録キャリア・コンサルタント、メンタルヘルス・マネジメント検定I種、ストレスマネジメントファシリテーターなどの資格を持つ。

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