「経歴詐称」していませんか?転職活動での経歴詐称の事例と思わぬリスクをご紹介

人気コメンテーターの経歴詐称が週刊誌の報道により明るみに出たことを受け、多数のテレビやラジオのレギュラー番組を降板したことが話題になりました。転職活動を行う皆さんも、履歴書や職務経歴書の記載を偽ると、人気コメンテーター同様、経歴詐称になってしまう可能性もあります。今回は、人生を棒にふるリスクも伴う「経歴詐称」について、転職活動での事例をもとに取り上げます。


転職活動での「経歴詐称」の実例

人気コメンテーターの事例においては、公式サイトに書かれていた「アメリカの大学で学位取得、ビジネススクールでMBAを取得。フランスの大学に留学」の記載が詐称であったと報じられました。実際には「アメリカの大学は卒業しておらず、高卒である。MBAおよびフランス大学への留学もオープンコースに参加したのみ」であることがわかっています。

転職活動の現場でも、実はこのコメンテーターと同様の事例が見られますので紹介します。


事例① 実際には大学中退なのに「大学卒業」と記載

29歳のAさんは、転職活動をしてB商社へ入社しました。B商社の採用条件は「大卒以上、業務経験3年以上」となっていました。Aさんは実は4年次に大学を中退していたのですが、新卒の時とは異なり、転職時に大学の卒業証明書を求める会社が少ない点を逆手に取り、大学卒業と履歴書に記載し、採用されたのです。

しかし、Aさんと同学年かつ同大学出身の社員がたまたまB商社にいたことから、Aさんが実際に大学を卒業していないことが人事の耳にも入ることになってしまいました。

B商社では、就業規則上に「職歴、学歴、犯罪歴に関する虚偽の申告がなされたことが判明した場合、懲戒解雇とする」と書かれていました。採用条件が大卒以上だったわけですので、正直に「中退」として応募していたらAさんが採用されることはなかったことでしょう。B商社ではこの事実を重く受け止め、Aさんは解雇されてしまったのです。


事例② 前職の退職理由を偽って記載

Cさん(26歳)は、新卒で入社したD社をキャリアチェンジのため2年で退職し、E社に入社しました。しかし、1年後E社の業績が悪化したことをきっかけに、Cさんは会社から「君はまだ若い。ほかの会社で能力を発揮してくれ」と言われ、解雇されてしまいました(扱いは整理解雇)。解雇をきっかけに再び転職活動をすることになってしまったCさんは、「1年で解雇されるなんて転職活動での印象が悪いのではないか」と考え、履歴書には解雇の事実を伏せ「一身上の都合によりE社を退職」と記載し、提出しました。

近年では個人情報保護の観点もあり、前職への事前採用調査をかける企業も少なくなってきていますが、人事や経理職など、募集職種によっては未だに実施されるケースも見られます。Cさんのケースでは正直に「会社都合により退職」と履歴書に記載し、面接で聞かれた場合も「会社の業績悪化に伴う整理解雇」であることを伝えるべきでしょう。


事例③ 短期間の職歴を意図的に省略して記載

Fさん(29歳)は、営業一筋ではあるものの、これまでに転職を3回してきています。さらに今回、4回目の転職に臨もうとしています。

3回の転職のうち、1社目は3年半在籍していたものの、2社目と3社目は3年未満。2社目はわずか11カ月しか在籍せずに辞めてしまっています。20代で転職回数が多いと不利になる……そう不安になったFさんは、11カ月在籍した2社目を省略し、3社目の在籍年数に合算して履歴書を出してしまったのです。

短期間だからバレないだろう、と思われがちですが、入社手続きの際、雇用保険や社会保険の加入歴などからわかってしまうことも考えられますので、省略せずに記載する必要があります。


まとめ

インターネットサイトの中には、「ちょっとだけ嘘を」などと経歴詐称を勧めるページがあったり、相談したコーディネーターから「書かなくてよい」などとアドバイスされたりした結果「経歴詐称」の意識がないまま行っていた、という事例が少なくありません。

しかし、そのちょっとの詐称により解雇されたり、その後の転職活動が難しくなったり、そこまでいかなくても企業内での信用が失われたり……。非常にリスクが高い行為であることをぜひ強く意識し、応募前に再度書類に正しく記載されているかどうか、確認されることをお勧めします。

浅賀 桃子
浅賀 桃子

慶應義塾大学卒業後、ITコンサルティング会社人事などを経てカウンセラーとして独立。2014年ベリテワークス株式会社として法人化。ビジネスパーソンのメンタル不調者やキャリアチェンジに悩む方のケアを中心に、カウンセリング実績5,000名超。予防カウンセリングに強みを持ち、ストレス・メンタルヘルス・キャリアデザインなどのセミナー多数開催。CDA登録キャリア・コンサルタント、メンタルヘルス・マネジメント検定I種、ストレスマネジメントファシリテーターなどの資格を持つ。

ご自身のキャリアに悩んだら、
「プロのキャリアアドバイザー」に
ご相談ください(サービスはすべて無料)。

キャリタス転職エージェント会員登録(登録無料)