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仕事でトラブルが発生しそうになったら……「傾聴」のススメ

「傾聴」という言葉を聞いたことがありますか?相手の言葉に耳を傾ける――意味は理解していても、なかなか実行できていないという人も多いのではないでしょうか。それを実行できればビジネス力が格段にアップします。傾聴する姿勢は、どんなときにも大切ですが、相手が不満をもっているときに特に有効といえます。トラブルが発生しそうだな、と感じたときこそ、あなたの傾聴力を発揮するチャンスです。

「傾聴」とは……相手の言葉でなく心を汲み取る作業

顧客であろうが、チーム内であろうが、何らかのトラブルが生じたときにはそこに“不満”があるということです。相手は何を言っていますか?その言葉を額面どおりに受け取っても良いのでしょうか。言葉のままに受け取ると、またこちらからもそれに相応した言葉を返してしまうことになり、言い合いに発展することすらあります。大事なのは言葉に含まれる「心の声」を汲み取る作業です。

混乱している人にこそ、「5W1H」を答えてもらう

心理的に傷つけられたと感じると、人は怒るか、もしくは落ち込んで黙り込んでしまうものです。それでは事は先に進みません。大事なのは、せかすことなく「5W1H」をゆっくり、しっかりとたずねることです。「When(いつ)・Where(どこで)・Who(誰が)・What(何を)・Why(なぜ)・How(どのように)」を丁寧に質問してください。けっして焦らせてはいけません。相手もそれを語るうちに、「自分が怒りを抑えられなくなった理由」を理解するはずです。

話をさえぎらない

話を聞きはじめると、「え、どうしてそんなことになっちゃったの?それおかしいよ」と自分の意見を伝えたくなることもあるでしょう。でも、そこはぐっと我慢です。あなたの行うことは、上記の「5W1H」を相手に整理させること。「それでどうなったの?」「どうぞ続けてください」など、相槌を打ちながらとにかく話を聞きます。こうすることで、相手自身も自分で気づかなかったことを発見することができるのです。

要点をオウム返しする

大事なポイントにさしかかったら、「そこで○○さんは○○だと感じたんですね」と要点をオウム返しします。傾聴では、これがとても大切です。相手は自分の気持ちを受け止めてくれたと安心し、さらに話しやすくなるのです。あなたはあなたで、要点を取りこぼすことを減らせます。ここでも、あなたの私見は挟まないようにします。

「対顧客」ならメモを

同僚とではなく、顧客から話を聞くときは、上記の手順を踏みながらメモを取ります。「きちんと受け止めてくれているな」という印象を持ってもらえますし、自分自身でも何がトラブルの原因なのかを持ち帰り整理することができます。

トラブルの原因を明確に理解できれば、その後どう対応すべきか理解できますし、会社に持ち帰って上司に相談することも容易になります。

答えは相手の中にある

傾聴で見えてくるもの……それは「答えは既に相手の中にある」ということ。筆者が携帯ショップでクレーム処理をしているときにも感じたことです。とにかくお詫びをし、「詳しくお聞かせください」と切り出すことで“傾聴”をスタートすると、「どうすれば相手が納得してくれるのか」が見えてくるものです。

それでも相手の言い分がぐるぐると空回りをし、回答が見えてこない場合に初めて、「○○という方法と、△△という方法がありますが、どちらならご納得いただけるでしょうか」と“代替案”を設定します。これもまた、相手に決定権を委ねることとなりますから、どちらを選んでも相手の出した“回答”となります。

まとめ

傾聴が「トラブルを最小限にとどめる効果」を持つことを理解していただけたと思います。これは、コーチングの基本的なルール。問題点は何なのかを相手に理解してもらい、どこを出口とするのかを相手に決定させることで、丸く納め解決するのです。これが身についている人は、どんな人とも公平に、上手に付き合えるのです。傾聴は、ビジネスシーンでも、プライベートな人間関係にも活用できる、重要なコミュニケーションといえるでしょう。

佐々木 小夜子
佐々木 小夜子

大学卒業後、世の中の多くの事象に触れたいという願望から、正社員・アルバイトを問わず多くの職種を経験。その頃に得た人間観察力から、独自の“ヒト分類”を得意とする。記者5年の間にインタビュー・資料の読み解きを十八番とした。趣味は土木構造物や建築物の観察。

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